2014年09月20日

「美術する身体」展


名古屋ボストン美術館
「美術する身体 ピカソ、マティス、ウォーホル」


内覧会に行ってまいりました。

http://www.nagoya-boston.or.jp/exhibition/list/bodytoart-201409/point.html

個人的に面白かったのは第一章。

裸婦像などが抽象的に描かれているのですが、
輪郭でもなく、動きでもない(と素人目には思える)
緻密で不思議な線がたくさん。

それなのに、パッと遠目に見て、
直感的に何が描かれているのか伝わってきます。

絵に近づいてひとつひとつの線を追うと
一目見てわかったものが却ってわからなくなります。

どうしてこの線を描いたのか。
どうしてこれだけの線があって違和感がないのか。

その描写力と、人間の脳の補完能力の不思議を感じました。


ちなみに、後からいただいた図録を見ると、
実物から受けた印象とは全く違い、
インパクトが少なく面白みに欠けて感じました。

やはり間近で見る筆致とサイズ感は図録では伝えきれません。

ぜひ、展覧会に足を運ぶことをおすすめします。



それにしても、村上隆作品は特徴的ですね…。
好きではないのですが、アイコン化がすごいと思います。


(゚ぴ)
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2013年05月24日

アートに生きた女たち


明日、5月25日(土)からはじまる
名古屋ボストン美術館「アートに生きた女たち」
の内覧会に行ってきました。

この作品展は、20世紀までに存在した
数少ない女性アーティストをテーマにしたもの。

絵画を中心に立体作品もいくつか展示されています。

それらの作品がどれだけ希少なものかは、
20世紀末のアメリカ有名美術館にある収蔵作品のうち、
女性の作品がたった5%程度だったことからもわかります。

なぜそれほどまでに少ないのか?

美術史の背景にある社会、経済、文化…
女性に求められたものや、与えられていた権利など、
女性自体の歴史が深くかかわっています。

独身を貫いて自由を得た女性。
伴侶の支援を得て成功した女性。
地位のある女性パトロンに恵まれた女性。
巧妙なテーマ選択による付加価値で評価を得た女性。

中には「私は画家よ。文句ある?」と言いたげな自画像まで…(笑)

もちろん女性らしい感性で描かれたやわらかいタッチもありますが、
一般的な男性画家と同じく、その作風も個性も千差万別。

何となく、女性の肖像画から色気を感じないな〜とは思いましたが。


個人的には
「朝の手押し車」「キャベツ」「ノクターン」という、
共通点の特にない作品が印象に残りました。

「塩コショウ入れ“シュムー”」もユーモラスで可愛かったですよ。



ちなみに内覧会開始前に、近くにいた方とお話させて頂きましたが、
その方は甥御さんが米国ボストン美術館にお勤めで、
ご本人も徳川美術館や名古屋市美術館などでボランティア活動されている女性。

昨年は暑い最中、あいちトリエンナーレのボランティアをされたそうで、
会期終了間近に人が集中して大変でした…とおっしゃっていました。

表現者ではありませんが、ひとりのアートに生きる女性ですね。


(゚ぴ)

posted by 東海財界 at 18:24| Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする